お盆が明けたと言うのに、相変わらず外出するのが億劫になる程暑い日が続いています。こんな時にこそ、ホラー映画を冷房の効いた部屋の中でじっくり鑑賞したいものです。
今回は、前話で紹介した映画「予言」と合わせて同時公開されたフィルムについて、漫画コラム形式で特集しました。前記事と合わせてご確認頂けると幸いです。
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☆本記事は、映画の核心に迫るネタバレを避けるために、あえて大まかにご紹介させて頂いております。このコーナーが読者の皆様の「内なる興味」を引き出すきっかけとなれば幸いです。
【映画/感染(2004)】病院倒産待ったなし!前代未聞の最恐ウイルス
今回ご紹介する映画「感染」は、前話で特集した映画「予言」との同時上映で封切られたホラー映画です。それと同時に、皆さんご存知「世にも奇妙な物語」のとある一編が原作となっている作品でもあります。
今回の物語は、経営破綻寸前の病院であくせく奮闘する医師「秋葉(アキバ)」が主人公!
・信念を持ち合わせた彼が犯した過ちとは?
・その後病院で巻き起こったウイルス騒動の真相とは?
・上記二項に果たして「因果関係」はあるのか?
漫画形式でお楽しみ下さい。
舞台は経営難に喘ぐ、とある総合病院である。医者も看護師も足りなければ、薬品も足りない。院長に至っては雲隠れ。残された職員たちは疲労困憊しながら、どうにか病院を回していた。
そんな折、外科医の秋葉清一がやらかしてしまう。
全身火傷の患者を蘇生する際、塩化カルシウムと塩化カリウムを取り違えて指示してしまったのだ。看護師の立花七恵は云われるままに投与。患者は死亡した。
立派な医療事故である。
ここで警察なり然るべき機関なりへ報告すれば良かったのだが、経営難の病院でそんなことをすれば今度こそおしまいだ。そこで内科医の魚住晴哉は隠蔽を提案する。身寄りのない患者なのをいいことに、遺体を暖房の効いた部屋へ放置して腐敗を早め、証拠を判らなくしてしまおうというのである。
なんとも医者にあるまじき相談だが、秋葉たちはこれに乗ってしまう。
ところが、その晩。
救急車が一人の患者を運び込んで来た。高熱と発疹を呈した、見るからに厄介そうな男である。秋葉は受け入れを拒否したが、救急隊は患者を置いて行ってしまった。
やがて発見された患者の身体は、とんでもないことになっていた。
内臓までドロドロに溶け、緑色の粘液と化していたのである。
そこへ赤井潔なる医師が現れる。
秋葉は衛生当局への通報を主張したが、赤井は違った。これは未知の感染症だ。研究すれば大発見になる。上手くすれば病院だって救えるかも知れない。
藁にも縋りたい連中である。結局、秘密裏に患者を調べることになった。
ところが、この患者が忽然と姿を消してしまう。残されていたのは緑色の粘液だけ。
そして間もなく、病院職員たちにも異変が現れ始めた。
倹約にうるさい婦長の塩崎君江は、感染患者に使った注射器を「消毒すればまだ使える」と拾い上げ、誤って自分の手に針を刺してしまう。すると耳から緑色の液体を流し、身体までドロドロになってしまった。
新人看護師の安積まどかもおかしくなった。注射が苦手だった彼女は、自分の腕に何本もの注射器を突き刺して笑っている。傷口から噴き出したのは血ではない。やっぱり緑色の液体だった。
これを浴びた桐野優子にも異変が起こる。
魚住も過去に死なせた患者へ謝罪を繰り返しながら錯乱し、「感染するのは身体ではなく心なのではないか」と云い出した挙句、緑色の液体を流し始める。
どうやらこの病気、肉体を溶かすだけではないらしい。
人間の精神まで狂わせるのである。
立花もまた、先ほど医療ミスで死なせた火傷患者に自分の血を与えるという奇行に走る。その血も秋葉の眼には緑色に見えた。
かくして病院は地獄絵図と化した。
秋葉は赤井を問い詰める。お前がこの病院へ感染症を持ち込んだのではないか。
ところが赤井は妙なことを云い始めた。
自分はすべて知っている。
秋葉たちが火傷患者を医療ミスで死なせ、その事実を隠蔽しようとしたことも知っている。
問題なのは患者を死なせたことではない。
その罪から逃げようとしたことなのだ。
そして赤井は云う。
このウイルスは、人間の「意識」に感染するのだ、と。
翌朝、脳神経外科医の中園雪乃が出勤して来た。
秋葉は相変わらず赤井と話していたが、中園には赤井の姿が見えない。
「誰と話しているの?」
秋葉が振り返る。
そこに赤井はいなかった。
あったのは鏡である。
つまり秋葉は、自分自身に向かって話していたのだ。
しかも中園が院内を調べてみると、さらにとんでもないことが判明する。
秋葉には緑色の液体を流して死んだように見えていた同僚たちは、実際には真っ赤な血を流して惨殺されていたのである。
感染など最初からなかったのか。
秋葉たちは医療事故を隠蔽した罪悪感から集団で錯乱し、互いを殺し合っていたのか。
そして決定的なものが見つかる。
秋葉が医療ミスで死なせた火傷患者。そのネームプレートには、
「赤井」
と書かれていた。
秋葉が包帯を剥がすと、その下から現れたのは赤井の顔だった。
もはや何が現実なのか判らない。
事件はやがてニュースで報じられ、病院内で医師や看護師が惨殺され、秋葉清一が容疑者として行方を追われていることが明らかになる。
救急隊員の証言によれば、そもそもあの晩、問題の感染患者が病院へ運び込まれたという話すら怪しい。
ならば、あの緑色の液体も、溶ける人間も、赤井医師も、すべて秋葉たちの罪悪感が生み出した幻だったのだろうか。
どうやら一件落着――とはならない。
事件後、病院に残った中園が救急車を見る。
すると、その車体が緑色に見え始める。
病院も緑色。
そして中園自身から流れる血までが、緑色に変わって行く。
なんだ。やっぱり感染しているではないか。
結局、秋葉が狂っていたことだけは間違いない。しかし、果たして狂った原因まで彼自身の中にあったのか。
それは誰にも判らないのである。
【漫画】映画『感染』を大まかに紹介!


【解説】映画の見どころ&補足〈筆者の感想〉
この映画自体の位置付け(基本情報)は以下の通りです。
1.東宝「Jホラーシアター」シリーズ第2作目
2.映画「予言(*前話参照)」との同時上映
3.ドラマ「世にも奇妙な物語」の「急患」という一編が下敷きになっている
3.に記載の原作「急患」について、実は筆者は未だ鑑賞できていない状態です。
というのも、「急患」の収録された「世にも奇妙な物語 春の特別編 (1991年)」がソフト化しておらず、またデジタル配信などもされていないようなので、恐らく現状(確認不足による誤った見立てであれば申し訳ございません汗)視聴する術がそもそも無いようです。
今回特集している映画「感染」の出演スタッフ(役者)のうち数名は、原作に位置付けられる「急患」にも出演しており、そのまま続投する形で起用されたそうです。
いつか「世にも奇妙な物語 春の特別編 (1991年)」がソフト化することがあれば、そちらも是非鑑賞してみたいものです。
【映画/感染(2004)】個人的評価
前置きが長くなりましたが、映画「感染」の個人的評価としては以下の通りです。
《怖さの度合い》★★★☆☆(ある程度ホラーに耐性がある人におすすめ)
《理由》一部残酷描写アリ+若干の「悪趣味さ」が漂う映画でもあるため
ハッキリ言って、前話で紹介した映画「予言」よりもずっと面白いと感じました。
怖さ自体は個人的に「非常に怖い」という過剰なレベルではなかったものの、
・絵的な面白さ(=不気味さ・インパクトの強さ)
・展開される人間ドラマの面白さ(=屈折した医師達・ナース同士の衝突など)
・お話のスリリングさ(=サスペンス色が強く惹きつけられる)
上記3点において優れていたため、人に勧めるなら「予言」よりも「感染」と言えます。
東宝配給のホラー映画シリーズ「Jホラーシアター」作品の中で、次に公開された映画が「輪廻(2005)」となるのですが、次回はこちらを特集しようと考えています。
【終わりに】
今回の記事はお楽しみ頂けましたでしょうか。
記事公開のスパンをなるべく空けずに済むよう、順次調整してまいります。
最後までお目通しいただき、ありがとうございました。
次回もよろしくお願いいたします。
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